障害者の法定雇用率について教えてください

経営・時事

Q:調剤薬局経営者

現在、調剤薬局を8店舗経営しています。従業員は全社で40人ですが、今年中に2店舗増やすため年内に50人を超える予定です。

以前に「50人規模になると障害者を1人雇用しなければならない」という話を聞いた記憶がありますが、朝の1時間程度の清掃作業といった短時間勤務契約でもよいのでしょうか。

A:社会保険労務士

労働者数に対して障害者を雇用しなければならないと国が定めた割合を「法定雇用率」といい、2021年2月末日までは2.2%、3月1日からは2.3%となっています。

なお法定雇用率は企業全体で計算するため、事業所ごとに満たす必要はありません。

計算の根拠となる労働者とは常用雇用労働者なので、正社員はもとよりパートタイマーや外国人労働者、在宅勤務者も含めなければなりません。

対象となる障害の種類は「身体障害」「知的障害」「精神障害」の3つで、重度の障害者は2人分としてカウントします。

法定雇用率の計算では、一週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の常用雇用短時間労働者は0.5人として計算し、20時間未満の勤務の場合はカウントから外すことになっています。

今回のご質問のケースは、所定労働時間の設定について再検討が必要でしょう。