男性の育児休業について教えてください

経営・時事

Q:美容室経営者

現在、美容室を3店舗ほど経営しております。若いスタッフが多く、年内に男性2名が結婚する予定です。

このうちの1人から「来年の夏に育児休業を取得したい」と相談がありました。

当然、出産する女性の育児休業は認めておりましたが、男性の育児休業は初めてなのでどのように考えたらよいでしょうか。

A:社会保険労務士

育児休業制度は男女問わず取得可能ですが、男性の取得率は厚生労働省の2019年度の調査ではわずか7.8%にとどまっています。

これは女性の取得率の1割程度です。

さらに男性のほうが取得期間も短いようです。

男性の取得率が伸びない理由には「休業期間中の収入減少」「代替要員の確保」などの問題があります。

また男性が育児休業を取ることに対する職場内の理解が得られないことも大きな要因で、調査の際のアンケートでは「取得したかったが取得できなかった」「希望した日数の取得ができなかった」という回答は多いようです。

政府は男性の育児休業取得に力を入れており、直近の法改正によって2022年4月からは、事業主に育児休業制度の社内周知の義務化が決まっています。

取得を前提にし、代替要員の確保など想定される問題の対策を考えておくといいでしょう。