たった一度の「お願い」が、人生を変えるビジネスの扉に!?
ワシントンD.C.近郊で暮らすハイアシンス・タッカーは、ある日、友人から「洗濯物をやつてくれない?」と頼まれました。
友だちだし・・と軽く引き受けたその依頼が、予想外にも新たなキャリアの第一歩に進展。
当時、彼女はパンデミックで仕事を失い、宅配ドライバーやペットシンタ~として生計を立てていました。
たまたま引き受けた「洗濯」をママ友間で話題にしたところ「うちもお願いできる?」の声が次々に集まりました。
需要の手応えを感じたハイアシンスは、紙切れに自分の連絡先と「ランドリー」とだけ書いて配布。
その日から彼女の洗濯ビジネス「The Laundry Basket」がスタートしました。
営業に走り回る中、洗濯サービス産業が160億ドル市場であることも確認。
近隣地域ヘチラシを配り、配達サービスも開始しました。
銀行の融資が通らず資金調達に苦戦を強いられるも、支援制度などを活用し助成金や賞金を獲得。
彼女の実行力と粘り強さが、スタートアップの基盤づくりを支えました。
今やハイアシンスのもとには毎月約3トン超えの洗濯物が集まります。家庭の衣類にとどまらず、タオル、寝具、さらには下着までも・・・。
アメリカ人にはその抵抗感よりも「時間を節約できて助かる」が勝るみたいです(笑)。
オーナーとして自ら「顔を出す」ことにこだわり、顧客との信頼関係も丁寧に築いています。
加えて単なるサービス業にとどまらず、元受刑者に洗濯業のスキルを教え、職業訓練と自立支援を両立するモデルも打ち出しました。
文字どおり「人生を洗い直す」きつかけを提供する社会貢献でしょう。
「ビジネスヒントって案外、ふとした会話や小さな“頼まれごと”の中に潜んでいるのかもよ」。
日常の中で生まれる「ちょつとした違和感」や「近しい誰かの困りごと」。
そこに気づく感性と、それを形にする行動力、そして足元だけではなく「聞く耳」の中で光る商売の原石のようなヒントをしっかリキャッチせねばなりませんね。