名は体を作り、そして表す

経営・時事

社内外で自社の仕事に関わる人たちのことをどのように呼んでいるでしょうか?

例えば、顧客のこと。

「クライアント」「お客様」「利用者」「会員」「ユーザー」。

また、発注先はどうでしょう。

「外注先」「取引先」「パートナー」「委託先」「協力会社」などでしょうか。

社内に目を向けると「パート」「バイト」「派遣」・・・。

さて、この「呼び方」ですが、意識して使われているでしょうか?

「名は体を表す」ということわざがあります。

転じて、相手をどう呼ぶかには、自分が相手のことをどう思っているかが如実に表れるものです。

その呼び名を使い続けることで相手への態度も次第に決まっていくものです。

とある大手出版社では、「外注する」「外注先」という言葉を禁じているそうです。

発注先を大切な仲間として扱うことで、先方の協力を得やすくなり仕事の質が高まるそうです。

そして、発注側としてつい高圧的になりがちな社員の態度を牽制する目的もあるようです。

「顧客志向」や「人を大切に」という理念を掲げる企業は多く、どこもが目指すところでしょう。

そこで、もしそうであるならば、試しに呼び名を見直してみるというのもひとつの方法ではないでしょうか。

そうすることで自社の価値観を見つめ直すことにもつながり、理念を実行に移す第一歩になるかもしれません。