個人間譲渡の株価算定

税金・会計

昨日は祝日でしたが、たまっていた資産税関係の処理を行うために出勤しました。

祝日でしたが、スタッフが1名振替出勤で祝日出勤していました・・・ご苦労様・お疲れ様です。

さて、今週3件目の自社株算定ですが、今回の自社株算定は非常にハイリスクの案件です。

なぜなら、個人間で非上場株式を譲渡しているのですが、税務上の評価額〇億円のところ、1/10以下の金額で譲渡しており、多額の贈与税が発生する案件だからです。

個人間の株式譲渡の場合は、所得税基本通達59-6の適用はありません。→これめっちゃ重要です。

所得税法59条は売主が個人、買主が法人の場合の規定だからです。

この認識を間違うと、とんでもないことになります。(開業する前、勤務税理士だったころは、このあたりをよくわかっていなくて、非常に悩みながら株式評価していた記憶があります。)

今回のケース(個人間取引)の適正な時価は相続税法上の時価、つまり、財産評価基本通達に基づく通常の相続税評価額になるので、ある意味計算自体はしやすいです。

また、所得税法36条にあるとおり、個人間の譲渡では、所得税法上は、譲渡の対価が時価より低くても、時価譲渡とすることはなく、譲渡者はその合意した対価を収入金額として譲渡所得を計算しますので、贈与問題だけを気にかければよいですね。

とはいえ、上記の通り税務上の評価額の1/10くらいで譲渡契約をしていますので、贈与税も〇億円が推定され、納税資金の都合、早めに税額を計算する必要があり、確定申告の時期になる前にひとまず計算を行いました。

評価明細書の第5表の営業権のところで、営業権の金額が発生するかギリギリだったので、ひやひやしましたが、控除項目である総資産額の大きさに助けられ、かろうじて営業権はセーフでした。

贈与税も最高税率になりますので、ミスができない仕事です。

祝日に神経をすり減らしました。。。(汗)

ではでは~、岡山の税理士のブログでした(^_-)-☆